クールな社長の不埒な娶とり宣言~夫婦の契りを交わしたい~

 午前六時半二度目の目覚ましが鳴った。

 切りのいいところで手を止めた彼は、いつものようにバスルームに向かう。

 それは彼の習慣だった。
 シャワーを浴びれば寝不足で蜘蛛の巣がはりついたような頭の中も、いくらかはすっきりとする。

 それから彼は濡れた髪をタオルで乾かしながら小さなキッチンに向かって、冷蔵庫を開ける。

 冷蔵庫の中にあるものは決まっていて、通販で定期購入している缶ビールとミネラルウォーター。
 ミネラルウォーターは炭酸いりと炭酸なしの二種類。冷凍庫にはウイスキー用のロックアイスが入っている。

 迷わず取り出した炭酸なしのミネラルウォーターで喉を潤す。
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