クールな社長の不埒な娶とり宣言~夫婦の契りを交わしたい~
いきなり入ってきたのは副社長の荻野。
彼は都内にある別の事務所に席を置いているが、そう遠くではないこともあってちょこちょこと顔を出す。
「おはようー。宗一郎、お前昨夜いなかっただろ。企画書がようやく上がってきたから見てもらおうと思って行ったんだぞ」
荻野は不満げに眉をひそめる。
「電話くれればよかったのに」
そう言いながら企画書を受け取り、素早く目を通す。
といっても、メールで送られてきていたものを既に見ているが。
「いいんじゃないのか? 乙女ゲームは俺にはさっぱりだ。まかせるよ」
「そんなこと言ってないでさあ、もう少し真面目に取り組めば、女の子の気持ちもわかるんじゃないのぉ? で、いまの彼女とはその後どうなんだ。昨夜はデートだったんだろう?」
「誰のことだ。俺には彼女なんかいないぞ」
「ええ? なんだ、まただめか。今回は三ヶ月続いたのに」
「うるせえな。ほっとけ」
期間でいえば確かに三ヶ月だが、回数でいえば昨夜をいれても三回。
三ヶ月と三回では随分印象が違うじゃないかと反論したが、口に出すのも面倒だった。
彼は都内にある別の事務所に席を置いているが、そう遠くではないこともあってちょこちょこと顔を出す。
「おはようー。宗一郎、お前昨夜いなかっただろ。企画書がようやく上がってきたから見てもらおうと思って行ったんだぞ」
荻野は不満げに眉をひそめる。
「電話くれればよかったのに」
そう言いながら企画書を受け取り、素早く目を通す。
といっても、メールで送られてきていたものを既に見ているが。
「いいんじゃないのか? 乙女ゲームは俺にはさっぱりだ。まかせるよ」
「そんなこと言ってないでさあ、もう少し真面目に取り組めば、女の子の気持ちもわかるんじゃないのぉ? で、いまの彼女とはその後どうなんだ。昨夜はデートだったんだろう?」
「誰のことだ。俺には彼女なんかいないぞ」
「ええ? なんだ、まただめか。今回は三ヶ月続いたのに」
「うるせえな。ほっとけ」
期間でいえば確かに三ヶ月だが、回数でいえば昨夜をいれても三回。
三ヶ月と三回では随分印象が違うじゃないかと反論したが、口に出すのも面倒だった。