クールな社長の不埒な娶とり宣言~夫婦の契りを交わしたい~
「ありがとうね、光琉ちゃん」
「うふふ、どういたしましてぇ」
「飲み会は終わったのか?」
「皆は二次会に行きましたけどねー。呼べば来てくれますよ?」
「いやいや、大ごとにはしたくない」
「ですよねー」
「悪いな、光琉ちゃん。今度ご馳走するぞ」
「やったー」
光琉はクスクスと笑う。
「いいですねぇー、この歌。私も好きです。元気が出るし」
ふいに、「光琉は苦労しているからな」と、室井が言った。
「うふふ、室井さんたら、秘密ですってば」
何の話かわからないでいる紫織をイタズラっぽく振り返った光琉は、ニッコリと笑って肩を竦めた。
「歓迎会の時にも言いましたけどぉ、私がキャバクラで働いていた時の。室井さんは、元お客さまなんですよねー」
「え?」