クールな社長の不埒な娶とり宣言~夫婦の契りを交わしたい~
「相変わらずかわいいね、光琉ちゃん」

 ヒカルちゃんと呼ばれた女性は可愛らしい笑みを浮かべてクスクスと笑う。
「ありがとう、ございまーす。えっと?」

「藤村と言います。はじめまして」
「はじめましてこんにちは。秘書のキモトヒカルと言います。よろしくお願いします」

 彼女はそういって名刺を差し出す。

 木本光琉(きもと ひかる)こと光琉ちゃんは、輝かしいばかりの笑顔を満面に浮かべて、ゆっくりと頭を下げた。
「こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします」

 光琉の後ろをついていく間、紫織はつい観察してしまう。
 肩までの明るい色の髪はフワフワと毛先が内側に巻いている。淡いピンクのチークがよく似合っていて、目元はいつも笑っているように可愛らしい。

 紫織が想像していた女性秘書というのは、いかにもキャリアウーマンという風に後れ毛ひとつなくひっつめた髪型のキツそうな美人だ。

 勝手な想像とはいえ、彼女は随分とイメージと違う。
 全身がピンク色の綿菓子で出来たように、ぽにょぽにょと柔らかそうな色白の、巨乳美人である。
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