友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
首を横に振る私。

素直に頷けない。

頷けるはずがない。

私がここで頷けば、渉の運命が決まってしまう。
未来が決まってしまうから・・・。

「玲奈、いいんだよ」
「・・・え?」
「もう、我慢しなくていいんだ。わがままになっていいんだよ。」
「・・・」
「俺が全部うけとめる。受け止めさせてくれよ。玲奈のことも、この子のことも。」


渉の言葉に今日だけで何度心を溶かされただろう。

いつの間にか自分で自分にかけていた呪いを渉が簡単に解いていく・・・
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