友達の恋人 ～ 一夜からはじまる愛の物語 ～

「俺がいるだろ」
「・・・」
「玲奈だけじゃない。俺が玲奈を幸せにする。それに一緒にこの子を幸せにするんだよ。」
少し私から体を離した渉が、顔を覗き込む。

「何でも自分で抱えるな。そんなに自分なんかって言うなよ。」
「・・・」
「俺は玲奈に惹かれて、玲奈を好きになった。」
「・・・」
「この子は俺たちを選んでここに来てくれたんだろ。」
大きな熱い手で、私がお腹にあてている手の上に自分の手をあてる渉。

「俺たちは選ばれたんだよ。この子に」
優しい瞳で笑う渉。

すべてを包み込むような安心感に包まれながら、私の不安事包まれていくように感じた。