友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
香澄が亡くなった時だって。

久しぶりに地元へ帰ることが私は怖くて仕方なかった。

逃げ出した自分の居場所へ戻ることが。

渉に会ってしまうことが。


誰よりも大切だったのは、香澄だったのに。

香澄が亡くなった時も、悲しみだけじゃなく、渉のことを考えてしまう自分自身も許せなかった。



そのくらい香澄は私にとって特別な存在だったのに。
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