友達の恋人 ～ 一夜からはじまる愛の物語 ～

両親と渉はこれからのことを次々に話して決めていった。
渉の母に挨拶をしてから入籍をすること。
しばらくは渉が住んでいたマンションにそのまま住むこと。

そのほかにも渉の仕事についても両親は話を聞いた。

まだ完全に緊張がほぐれたわけではない私に代わって渉は話をしてくれている。

「玲奈」
話が盛り上がってから、母が私の方を見た。
母の声に合わせて父も私を見つめる。

「今日、あなたに言わないとならないと思っていたことがあるの。」
「・・・」
一気に再び体が緊張でこわばる。

渉も心配そうに私と両親の方を見た。