友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
私の言葉に渉が体勢を少し変えて、私が安定するようにしてくれた。

大きく深呼吸をすると渉が私のお腹をそっと撫でてくれた。

「不思議だよな」
「ん?」
「ここに俺たちの子がいる。」
「うん」
「早く会いたいな」
「うん」
「どんな子かな」
「どうかな」
「名前決めないとな」
「うん」
「俺は絶対にバカ親になると思う。溺愛して、くっついて離れなくなると思う。」
最近渉はこうしてお腹の赤ちゃんの話をよくしてくれる。

私は幸せな気持ちになりながら、お腹の赤ちゃんに聞こえていといいなと願う。

こんなにもあたたかなパパの想いがちゃんとあなたに伝わっていますようにと・・。
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