友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
食事を終えて、渉は着替えて寝ぐせ頭を直してから私たちはスーパーへ買い物へ行った。

渉の押すカートに一週間分の食材を入れていく。

「匂い大丈夫か?」
「うん。もう全然平気」
つわり中はほとんど渉に買い物をお願いしていた。
むしろ食べられるもの自体なくて、スーパーへ来ても渉がジュースにしてくれる果物や食べやすいゼリー、冷凍のポテト、ノンカフェインの飲み物程度で、買い物も最短時間で行くようにしていた。

今はあれこれ言いながら一緒に買い物できるのがうれしい。

食事の好みや使っている調味料や食材のメーカーについて話をしながらお互いをさらに知っていく。

渉もつわりの終わった私に嬉しそうにあれこれ食べたくはないか?と誘惑してきた。
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