友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
第17章 告白
「話があるの」
「ん?」
私の方を穏やかな視線で見つめる渉。
その顔を見ていると、このまま触れずに未来を手に入れたいと、ずるい私が心でささやく。

ダメだとわかっているのに。
あまりに渉の隣が心地よくて・・・つい思ってしまう。

「どうした?」
渉は私が何を話し始めるのか知らない。

不思議そうな顔で私を見つめたまま、私が話し出すのを待ってくれている。

私は小さく深呼吸をしてから、渉の方を見た。

「私、渉のことが好きだった。」
「ん?」
「ずっとずっと。きっと緑ヶ丘公園の展望台で、出会った時から。」
この話をするのははじめてだ。
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