友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
あの時と同じように渉は今、私の隣に座っている。

でも、あの頃とは何もかもが変わった。

今の私を、想像すらしていなかった。


「でも」

今日話をするとずっと決めていたこと。
いつかは話さなくてはならないとわかりながら今日まで伸ばしてしまった。

「ん?」
私の言葉に、渉の手が止まる。

私の頬に触れていた手が、再び私の手の上に戻った。
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