友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
そう思うと、香澄の恋を応援するしか私には選択肢がなかった。
渉への気持ちは封印する。誰にも言わない。香澄にも渉にも。

これは私の”罪”なのだと思った。

気持ちを封印すると決めた私。
二人のそばにいることがつらくて逃げた私。

きっと姉を殺してしまった私への、神様が与えた罪と罰なのだと思いながら今日まで生きて来た。

香澄が亡くなった時も。

私への神様が与えた罰なのだと思った。

私という闇と交わらなければ香澄はまだ生きていられたかもしれない。

私は疫病神なんだ・・・身の周りの人を不幸にしてしまう・・・疫病神。
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