友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
私は自分のお腹に手をあてた。
『ひとりでなんでも背負おうとするなよ。』
「・・・」
『話しもしないで、ひとりでまた泣くのか?』
「・・・」

緑が丘公園でのことを思い出す。

ひとりで泣く私のとなりにずっといてくれた渉。

あの日のことを思い出す。

あたたかく、居心地がよかったあの日のことを。
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