友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
第6章 言えない気持ち
「やめて・・・」
『やめない』

やめてよ・・・優しくしないで・・・。

簡単に揺らぎそうになる心。

お腹の子を考えると罪悪感しかない。私が渉にしようとしていることは・・・。

『玲奈。話をするチャンスが欲しい。』
「・・・だめ」
『一度でいいから。』
「・・・」

しばらく沈黙が流れる。

きっと渉は私が答えを言うのを待っているのだとわかる。

「一回だけ。・・・一回だけだから・・・」
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