Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
店から出ると私達は店の外で男を待ち伏せた。

案の定、男は私達の後を追うように店から出て来る。

「おいっ、お前…少し話がある…」

千里さんが男の胸倉を掴もうと右手を伸ばすと逆に腕を掴まれ、後ろに捻り上げられた。

「千里さん!!?」

男は痛がる千里さんを突き倒し、路地の外へと逃走する。

「クッ…」

千里さんは腕を押さえ、暫く呻いていた。

「大丈夫?千里さん」

「すげぇ…馬鹿力だ…骨が折れるかと思った…」

「大丈夫?」

「まぁ、何とか…」

千里さんは立ち上がって、心配する私に微笑みかけた。

「アイツ…プロだな…」

「プロ?」

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