Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
私と摩弥さんは一緒にマンションの中に入った。
でも、豊は留守で私の部屋に摩弥さんを招き入れ、お茶をしながら待つコトにした。

「迷惑じゃなかった?」

「全然」

いつ見ても、摩弥さんはキレイだ。

彼女のiPhoneケースにも柊さんと同じリンゴ飴のストラップが付いていた。

「そのリンゴ飴のストラップ…豊じゃなく、柊さんに渡したんですね」

「あ…うん…最初は豊さんに渡すつもりだったんだけど…柊マネジャーが可愛いって言うから…思わず渡しました」

「そうなんだ…アナリストの仕事だけでも大変なのに…副業までこなすなんて…摩弥さん凄いですね」

「・・・大学進学するのに…奨学金借りたから…返済の為に働いてるの…」

「そうだったんだ・・・」

でも、柊さんの言葉が引っ掛かった。
副業のタイピングの仕事が命を張る仕事には思えなかった。

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