Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「亜久里!!?しっかりしろ!!」

柊さんは私を庇い、負傷した摩弥さんの抱き締めた。

「摩弥さん!?」

銃弾は摩弥さんの左腕に命中する。

「亜久里…」

柊さんは自分のネクタイを解き、首許から急いで引き抜いた。慣れた手つきで傷口をハンカチで覆い、その上からネクタイを巻いていく。

「痛むが…少しだけの辛抱だ…亜久里」

「私に…初めて…見せて…くれましたね…」

「何も喋るな…亜久里」

出血で彼女の顔から血の気が引いていく。

「柊さん…俺…」

「・・・彼女は公安じゃない…唯の一般市民だ…神楽坂社長…亜久里にもしものコトがあれば…俺は貴方を許さないかもしれない…」


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