Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
就任パーティ
明治時代、小さな呉服店から始り百貨店を開業して、銀座の老舗デパートとして名を馳せた『帝都百貨店』
父が会長を務め、兄が社長を務めている。
「私は仕事で来たんだけど…兄貴と話してる時間はないわよ」
「まぁ、いいじゃないか…」
兄・西苑寺有(サイエンジユウ)は柔らかな笑みを浮かべて私に何かを渡した。
「何これ?」
「豊のヤツ…今度社長に就任するらしいよ。その就任パーティの招待状だ」
「私には関係ないわ…」
「関係ないって…」
兄は私の前の肘掛ソファに腰を下ろして不敵な目つきで見つめる。
兄の嫌な視線を顰め面で逸らして遮った。
「お前の元夫だろ?それに…お前が神楽坂の名を存分に使うから…周囲は別居結婚だと思い込んで、見合いの話も来ないらしいぞ」
「えっ?それ本当?」
「本当だ…」
兄は強く返した。
「日本に戻ったし、この機会に復縁したら、どうだ?」
「それは無理よ…」
父が会長を務め、兄が社長を務めている。
「私は仕事で来たんだけど…兄貴と話してる時間はないわよ」
「まぁ、いいじゃないか…」
兄・西苑寺有(サイエンジユウ)は柔らかな笑みを浮かべて私に何かを渡した。
「何これ?」
「豊のヤツ…今度社長に就任するらしいよ。その就任パーティの招待状だ」
「私には関係ないわ…」
「関係ないって…」
兄は私の前の肘掛ソファに腰を下ろして不敵な目つきで見つめる。
兄の嫌な視線を顰め面で逸らして遮った。
「お前の元夫だろ?それに…お前が神楽坂の名を存分に使うから…周囲は別居結婚だと思い込んで、見合いの話も来ないらしいぞ」
「えっ?それ本当?」
「本当だ…」
兄は強く返した。
「日本に戻ったし、この機会に復縁したら、どうだ?」
「それは無理よ…」