Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
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仕事を終え、御堂社長のオフィスを出て、母のスマートフォンに電話に掛けたが、留守番電話サービスに繋がった。

私はメッセージを録音し終えると兄貴からの電話。

「もしもし・・・睦月だけど…」

――――母さんが講習中に倒れた…俺と父さんは母さんの搬送先『東亜』に向かっている最中だ

「倒れた!?」

――――詳しいコトは分からないが…ともかくお前も『東亜』に向かってくれ

「分かった…」

私は通話を切った。

「睦月様」

引き続き私の護衛をしている早乙女さんが近づいて来た。


「『東亜』に急いで向かいますので、早くお乗り下さい」

「ありがとう…早乙女さん」

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