Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
母は自分の病を隠し、必死に私に寄り添っていた。
父は母に付き添うと言って、私と兄貴は二階のカフェでコーヒーを飲み、ひと息つく。

「どうした?睦月」

「…私…豊とよりを戻したの…」

「そっか…それは良かったじゃないか…」

兄貴は笑顔で私と豊の元鞘を喜んでくれた。

「これでようやく・・・豊もキモチを押し殺さず…済むワケだ」

「兄貴はお母さんの病気知っていたんだよね…」

「まぁな…」

「家族で知らないのは私だけなのね…」

「仕方ないだろ?
お前は…」

兄貴は語尾を濁し、コーヒーを含む。

「私…皆に気遣われていたんだ…」

「睦月…」

「メニエール病って…ストレス性の病でしょ?
私がお母さんを病気にしたんだ…」

「睦月…そんな言い方が止めるんだ…自分を責めるな…お前の方が病気になるぞ」

「だって…」

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