Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
晴れて夫婦に戻り、私は自分の部屋を引き払い、豊の部屋に住み始めた。

「どうした?睦月…浮かない顔して…」

「・・・私…」

「何だ?」

「…どうしても諦めきれない…」

「何が?」

「豊の子を産みたい…」

「睦月…それは…」


豊は困惑して、眉を顰める。

「…自分の病に向き合って…前向きに治療していきたい」

「…それはダメだ…」

「どうして?」

「…俺は二度と壊れたお前を見たくない!」

豊は大声で私の申し出を拒否した。

「豊…」

「ここままで来るのに…俺がどれだけ悩んだと思ってるんだ!お前は簡単に再婚したと思っているけど…俺はそれなりに覚悟を決めて…お前と再婚したんだ…」

「簡単に再婚したとは思ってないわよ…」

「じゃそんなコト言わないでくれ!!睦月」

「豊…」

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