Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
会食を終え、深夜の帰宅。
俺は静かにドアを開けて部屋に入った。

「お帰りなさい」

「え、あ…まだ・・・起きたかのか…睦月」

「うん…豊、今日…スマホ忘れたでしょ?」

「あ…ちゃんと筒見社長から受け取ったよ…しかし、まさか…睦月の元の部屋に筒見社長ファミリーが越して来るなんて…驚いたよ…」

「このマンション、結構人気あるみたいよ」

「へぇー…」

俺と睦月はお喋りしながらリビングルームへと向かった。

俺は上着をソファに放り投げ、ネクタイを緩める。

「上着はちゃんとハンガーに掛けて、ポールに引っ掛けないとダメでしょ?」

早速、睦月のお叱りを受けた。

「睦月がしてくれるだろ?」

「私をあてにしないでよ…自分のコトは自分でしないと…」

「…分かったよ…」

一人の時はマイルールで動いていたけど、今は睦月ルールに従う。

< 168 / 249 >

この作品をシェア

pagetop