Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「ちょっと待ってて…」

凛香さんが椅子から腰を上げて、部屋を出て行った。

「今…デキてたら…ヤバいって…」

「今、東亜に勤務してる産婦人科医の槇村奏弥(マキムラソウヤ)先生って…父親は横浜で有名な産婦人科病院を経営してるの…本人も不妊治療のエキスパートだし…一度相談してみれば…」

「えっ?」

「凛香さんも今…その槇村先生に掛かってるの…」

「・・・そうなんだ…私…彼女に悪い質問してしまったわね…」

「はい…」

凛香さんは私に小さな紙袋をくれた。

「これは??」

「…検査薬…」

「あ・・・丁度なかったし…有難く貰っておきます…」

「…睦月も一度…槇村先生の診察受けてみれば?」

「!?神楽坂先生は・・・?もしかして、私余計なコトした??」

「いいのよ…凛香さん…気にしないで…」

「そう?」

「まぁ、とりあえず…遅れているようなら、検査薬で試してみれば?睦月」

「う、うん…ありがとう…紗羅さん」

< 174 / 249 >

この作品をシェア

pagetop