Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
大手町のレオン本社に足を運び、二人で神楽坂会長に私の妊娠を報告した。

「おめでとうと言いたい処だが…大丈夫なのか?」

「父さん、今の所は大丈夫だ・・・」

「しかし、今は妊娠初期…不安定な時期だろ?」

「まぁ…そうなんだけど…」

豊は言葉を窄ませ、私を見た。

「今から仕事先に行って…今後のコトについて話し合うつもりです…」

空を妊娠した当時は専業主婦で、仕事の心配はなかったけど。
今回の妊娠は仕事も心配だった…

「そっか…なるべく仕事はセーブした方がいいかもな…」

「はい…」

「・・・睦月さん…西苑寺会長には妊娠を報告したのか?」

「いえ・・・ウチの両親にはまだ・・・報告していません…」


母は近々手術をするし、私の妊娠で余計な心配は掛けさせたくなかった。

「そっか…まぁ、俺としては無事に産まれてくれたらと祈るしか出来ないが…カラダを大切にしてくれ。睦月さん」

「はい…」

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