Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
睦月の番号が呼ばれ、俺は彼女の診察に付き添った。
姉貴の勧める槇村先生は端整な顔立ちの俺と似たような年齢の若いドクターだった。

順調に診察が進み、俺は睦月と共にエコー検査でモニター越しにまだ人の形を成していない胎芽の赤ちゃんを見つめた。

睦月は妊娠していた…


嘘であった欲しいと願っていたが。

―――俺は罪の意識に苛まれた。


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