Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「じゃ来いよ…」

豊はようやく開かずの部屋の鍵を持って来て、ドアの鍵を開けた。

そして、部屋の電気を付ける。

部屋には私達が空の為に購入したベビー用品で溢れていた。

「どうして今まで…開けなかったの??」

「・・・別に…意味はない…」

「意味があって…残していたんでしょ?」
「・・・」

豊は押し黙ってしまった。

「写真やロケットペンダントだって残していたクセに…素直に言いなさいよ…私と同じだって」


「…空の為には使えなかったけど…今度産まれて来る子供の為に使えるといいな…」

「うん…」

「だから…ベビー用品は一通り揃ってるから…買い足す必要はないぞ…睦月」

「でも・・・沢山あっていいじゃない…」

「…空の時も腐る程買った…今回は要らない…」

「・・・豊がそう言っても…私買うから…」

「・・・」

二人で空の為に買ったベビー用品を物色し、あの頃の想い出に浸った。

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