Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
睦月とお腹の中の子について、槇村先生から説明を受けた。

「赤ちゃんの体長は四十センチ、体重は千五百グラム・・・三十一週の平均的な大きさです…今、出産しても十分生存は可能ですが…出来るなら、少しでも長く胎内に留めておくのがベストかと思われます…でも、今からもっても十日ぐらいだと予想されます…」

「はい…」

「張り止め点滴を二十四時間投与、一日二回…子宮内の細菌感染予防の為の抗生剤の点滴を投与します…」

「細菌感染?」

「奥様は破水されています…今でも少しずつですか…羊水が流れ出ています。
いつ、細菌が侵入してもおかしくない状態です。
毎朝、採血して、細菌の数値を調べ、早急に対応できるように万全を喫しています。
このまま、陣痛が起きて、そのまま自然分娩になる可能性もありますし、細菌感染が確認された場合は胎内の胎児の為に、緊急帝王切開に踏み切るつもりです。
貴方もその覚悟でお願いします…]


「分かりました…槇村先生…妻と子をお願いします」

< 225 / 249 >

この作品をシェア

pagetop