Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
私と山城さんでコーヒーを用意した。
和気藹々と千里さんを囲み、バックルームの調理台で急遽試食会。

「時間切れだ…睦月さん、皆の感想はラインで纏めて頼む」
「千里さん!?」

彼はそう言い残してスクールを出て行った。

「本当にもおっ…」

私は軽く溜息を付く。

「最近、先生モテてますね…」

山城さんは私に羨ましそうに見つめる。

「千里さんとは偶々、御堂社長の会社で会っただけよ・・・」

「でも、送って貰ったんですよね…羨ましいです…」

「山城さん…貴方が皆から千里さんのトリュフの感想纏めてといて・・・」

「分かりました…」

今更、旧姓には戻れない。
別居婚と言われるのは私も困るし、千里さんのフェイクラバーの話受けようかな?

でも、彼の父親は…

母さんがフェイクでも、彼との交際は猛反対するだろうな…
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