Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
豊の物言いに腹を立てながら、冷蔵庫にある食材でぱぱっとパスタとスープ、サラダを作った。

「どうぞ」

「サンキュー…睦月」

「これはツナとキャベツのペペロンチーノ、これはインスタントのオニオンスープ、サラダは適当に切っただけよ」

「さすがは料理研究家だ。手際がいいな・・・」

「褒める時間があったら、さっさと食べて・・・出て行って」

「俺を部屋に入れたのはお前だろ?睦月」

「そうだけど…気が変わった…」

「頂きます」

彼は合掌して、まずはパスタを口に運んだ。

「美味っ」

「そう?良かった…」

私は美味そうに食べる豊の顔を見て、ホッとする。

「もしかして、毎日コンビニ弁当??」

「そんなワケないだろ…会食が多いから外食ばかりだ…今夜は偶々何もなくて…冷蔵庫の中もドリンクしかないから…」

「明日の朝食にも欠くワケ?」

「そうだな…」

「そう・・・」

私は椅子から腰を上げて再びキッチンに立った。

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