Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
ひと晩、松涛の邸宅で過ごし、六本木の部屋に戻った。
千里さんをフェイクラバーにして一週間。
多忙な私達はラインで毎日連絡を送り合うコトしかできなかった。
丁度私がゴミ出ししようと廊下に出れば、豊と秘書の瀬川夏樹(セガワナツキ)さんが出社しようと二人で歩いていた。そして、瀬川さんが私の姿を見て、足を止めた。
自然と豊の足も止まった。
ノータイでクールビススタイルの豊。
グレーの細身のスラックスを穿き、淡いブルーのシャツと合わせ、涼し気な恰好。
長身で足の長い豊には細身のスラックスが良く似合っていた。
「睦月さん・・・」
「久しぶり、瀬川さん」
瀬川さんの父親は神楽坂会長の秘書を務めている。親子二代に渡り、秘書の仕事に就いていた。
私達よりも二歳年下。
四年前…空を亡くして絶望の淵に居た私達を支えてくれた。
「豊、私貴方に話があるの…」
「何?俺は急いでいるんだけど…」
「少しなら時間に余裕がありますよ。社長…私は先に駐車場に行きますので、睦月さんの話を訊いてあげてください」
瀬川さんは私に気を遣って先にエレベーターホールに向かった。
千里さんをフェイクラバーにして一週間。
多忙な私達はラインで毎日連絡を送り合うコトしかできなかった。
丁度私がゴミ出ししようと廊下に出れば、豊と秘書の瀬川夏樹(セガワナツキ)さんが出社しようと二人で歩いていた。そして、瀬川さんが私の姿を見て、足を止めた。
自然と豊の足も止まった。
ノータイでクールビススタイルの豊。
グレーの細身のスラックスを穿き、淡いブルーのシャツと合わせ、涼し気な恰好。
長身で足の長い豊には細身のスラックスが良く似合っていた。
「睦月さん・・・」
「久しぶり、瀬川さん」
瀬川さんの父親は神楽坂会長の秘書を務めている。親子二代に渡り、秘書の仕事に就いていた。
私達よりも二歳年下。
四年前…空を亡くして絶望の淵に居た私達を支えてくれた。
「豊、私貴方に話があるの…」
「何?俺は急いでいるんだけど…」
「少しなら時間に余裕がありますよ。社長…私は先に駐車場に行きますので、睦月さんの話を訊いてあげてください」
瀬川さんは私に気を遣って先にエレベーターホールに向かった。