Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
元夫の部屋
豊は一週間上海出張へと旅立つ。
銀座『帝都百貨店』本店。

キッチンスタジオでの講師として仕事を終え、バックルームでひと息付いてると『アクティビティコンサルティング』の柊紘斗さんが私を訊ねて来た。

「お久しぶりです。神楽坂先生。その後、スクール運営について何かご相談したいコトがあればと思い、立ち寄らせて頂きました」

「わざわざ、ありがとう御座います」

「お兄さんの西苑寺社長の仕事で来たついでです…」

「兄貴の…どうぞ」

私は彼を椅子に座らせ、アイスコーヒーを供した。

「すいません・・・」
そう言えば、摩弥さんは柊さんの元で働いていると言っていた。

「今の所は都内のスクールの数は此処と有明の二ヵ所でしたね」

「はい…でも・・・入校希望者が多くて、もう一ヵ所増やそうかと考えています」

「それは凄いですね…」

「おかげさまで」

「コーヒー頂きます」

「どうぞ」




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