Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~

「えっ？あ・・・そうなんですか…」

豊と私は幼なじみ。互いの性格はよーく理解していた。
でも、腹が立つ。

「そうなんだよ…単なる思い付きだ…柊さんに訊かれて…カッコ付けたかったんだよ…」

「豊！？」

「何？」

「私と摩弥さんが話をしているんだから…これで食べて黙ってて…」

私は豊の口に卵サンドを突っ込んだ。

「さすがは幼なじみですね…相手の性格を良く理解してますね」

摩弥さんはクスクス笑い、「いただきます」とハムサンドを口に運んだ。


「でも・・・思い付きでも…キチンと希望を教えて下さらないとアナリストとして困ります」

「柊さんにも言われたなぁー・・・神楽坂先生は適当過ぎるって…」

「柊さんにも言われてたのか…睦月」

「うるさいわね…」

「まぁ、私なりに…この辺りで料理教室を開講している方々を調べ、リサーチしてみます」

「そうしてくれ、摩弥…でも睦月お前…経営にも携わってんだ…その適当な性格は直せよ…経営者としてに従業員を雇ってる以上…彼女たちの生活を守る義務があるんだからな・・・」

「さすがは社長に就任しただけのコトあるわね…豊」

「仕事の話はおしまいしましょう」

「そうだな…」