Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
部屋に戻るとドアノブに紙袋が引っ掛かっていた。

「何これ?」

私は紙袋を手に取り、部屋の中に入って中身を確認する。

中身は細長い白のジュエリーケース。

蓋を開けて見ると軽井沢で落としたカプセルの中に空の遺骨が入ったロケットペンダントだった。

「どうして?」

私は首を傾げた。

とりあえず、豊の部屋を訊ねる。

「睦月か…今帰りか?」

「まぁね…」

「これ…」

私は玄関先に入り、豊かにネックレスを見せた。
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