Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「あ…それか…ホテルから昨日連絡があって…俺の所に送って貰ったんだ…」

「え、あ…」

でも、落とし物届に書いた住所と名前、電話番号は全て私の連絡先なのに、どうして?

「だって…連絡先は私の…」

「俺、筒見社長とは知り合いだから…知り合いの伝手で送って貰ったんだ」

豊は私の言葉を畳みかけるように早口で説明した。

「そう…なの?」

「あぁ」

「へぇー…」

「でも、良かったじゃないか…見つかって…」

「うん」

私は素直に頷いた。

「じゃ俺は…仕事の途中だから…悪い…」

「うん…豊、ありがとう…」

「礼なんていいよ。お休み、睦月」

「お休み、豊」

部屋に戻っても社長の豊には仕事が残っていた。

私は早々に部屋を出て、自分の部屋に帰った。

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