Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「もしかして…お二人は付き合ってます?」

「俺と亜久里は上司と部下の関係ですよ…神楽坂先生」

柊さんは軽く笑いながら返す。

「ですよね…摩弥さんは豊と交際していていますから…」

「!?神楽坂社長と?」

「はい…私達四人で軽井沢に行きました…」

柊さんは急に真剣な顔になり、押し黙ってしまった。

「柊さん?」

「あ・・・いえ・・・別に何もありません・・・」

柊さんにしては言葉に歯切れがなく、少し動揺していた。

「柊さん?」

「そろそろ時間ですし…帰ります。神楽坂先生」

彼はコーヒーを飲み干して慌てた様子で帰ってしまった。

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