道化師は泣く
家に着いた俺は、着替えてから、ベットに横になっていると、いつの間にか眠ってしまっていた。
多分、入学式の疲れがあったのだろう。
俺は、夢を見た…
俺は、夢の中で、あの工事現場にいた。
でも、工事現場は、大きくて、カラフルな建物が沢山建っていて、ジェットコースターのレールや、観覧車があった。
遊園地だ、夢の中であの遊園地はできていた。
でも、俺以外の客や、スタッフはいなかった。
俺は、とりあえず歩き出した。
メリーゴーランドのある広場に出ると、道化師が子どもたちを笑わせていた。
道化師は、俺を見て手招きをした。
俺は、不思議とその手招きに吸い寄せられるかのように、道化師のそばに行くと…
道化師は、桜の枝を俺に渡した。
俺は、桜の枝を受け取ると同時にいつの間にか、桜並木に立っていた。
桜並木の先に、誰か立っている…
あれは…誰だ?…
そう思った途端目が覚めた。
不思議な夢だった…
あの道化師は、なぜ俺に桜の枝を渡したんだろうか?
あの桜並木の先に立っていたのは?
疑問に思うことはあったが、夢のままで忘れる事にした。