いつか、君の夢を見た。【完】
「それで、私の住む世界には男の人がいなくてね。で、夢で白崎くんに会ったの」
男の人がいない世界だなんて、俺にはにわかに信じがたいけど、朝夏はいたって真剣な顔をしていて、決して冗談で言ってはいないということがその表情から窺えた。
「白崎くんが夢で手を伸ばしてくれて、私この世界に来れたんだあ」
ん?
待てよ?
手を伸ばした?
たしかに、俺はあの時手を伸ばしたけど……。
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