優しい愛に包まれて～イケメンとの同居生活はドキドキの連続です～【リニューアル版】

『そんな…健太と離婚するなんて』


ずっと黙っていたお義母さんが、たまらず口を挟んだ。


『すみません。私達の間には子どももいません。それは…私達には愛が無かったからです。健太さんが智華ちゃんを選んだ以上、私は…身を引きます。でも、お義母さんは、良かったらずっとここにいて下さい。あなたは、私の「お母さん」でもありますから』


『結菜さん…ごめんなさい。私、ここにいてもいいの？』


『もちろんです。私には本当の母がいません。だから、本当のお母さんになって下さいね』


お義母さんの目から涙がこぼれた。


『健太のことで苦労かけて本当にごめんなさい。私も見て見ぬふりをしてたかも知れないわ。ひどい母親ね。本当に…ごめんなさい、許してね。これからはあなたを支えていきますから』


『ありがとうございます。他のみんなにとってもお義母さんはもう大切な家族ですから。いつまでも一緒にいて下さい』


そう言って、私はゆっくり立ち上がった。