優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
『智華ちゃん。今夜、健太さんが帰ってきたら離婚について話してみます。だから、少し待ってね。話がまとまったら、2人で…』


胸が苦しい。


やっぱり離婚するって簡単じゃないんだね。


結婚して、不倫して、旦那をとられて…


本当に何やってるんだろ、私。


『ご馳走さま…』


私は、食事にはほとんど手をつけることなくその場から立ち去った。


みんなの前にいるのがとても苦しかったから。


その夜、私は全てを旦那に話した。


『智華ちゃん。みんなの前で言うことないのにな』


『何?その言い方、ずいぶんひどくない?智華ちゃんは、あなたが本当に好きでどうしようもなくて言葉にしちゃったんだよ』


『ちょっと若くて美人だから相手にしたら、すぐ彼女気取りだな。本当、重いんだよ、そういうの』


旦那のその最低な言い草に、私は…


間髪入れずに平手打ちをした。


手も痛くて、息が上がるくらい激しく。
< 127 / 204 >

この作品をシェア

pagetop