優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
『三井結菜。あなたにピッタリの名前』


えっ!!


い、いきなりの呼び捨て!?


『結菜ちゃん、よろしくね』


ゆ、結菜ちゃん!?


今度は「ちゃん」って…


いったい何が起こったのか、目を丸くして驚く私を尻目に、山崎君はさっさと歩き出した。


『あ、あの!』


私の声に振り向く山崎君。


その振り向き際の横顔もすごく綺麗で、きっとどこから見られてもこの人の容姿は完璧なんだと思った。


『そっちじゃないよ、こっちだから』


私が言うと、


『あっ、反対か』


って、少し照れ笑いをしながら戻ってきた。


ちょっとクールな見た目と優しい笑顔とのギャップに「王子様みたい!」って、思わず心の声が漏れそうになった。


本当に、恐ろしいくらい端正な顔立ちのイケメン。


背も高いし、声も良い。


ほんの少しだけ長めの前髪が風になびいて、ただでさえ爽やかな山崎君が、その瞬間、何倍にも素敵に見えた。


まるで映画のワンシーンのようなその世界に、ほんの一瞬だけ引き込まれた気がした。
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