優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
でも…正直、嬉しいかも。


20代っていう響き…


30歳になったばかりの私だけど、すでにもう懐かしいから。


『からかってなんかないよ。本当にそう見える。なんならもう少し若くても大丈夫』


またニコっとされてドキドキした。


そんなの完全に社交辞令かも知れないけど、でも…


こんなにも甘くて優しい顔で言われたら、私…素直に喜びたくなる。


男性に対して完全に冷めてた心が、何だかほんの少しだけ溶けたような気がした。


そんなやり取りのせいか、あっという間に家に着いた。


もう少し話したかったなんて思った自分が恥ずかしい。


『すごくいいね。ここに住むの楽しみだな』


山崎君の部屋のカラーは、青。


履歴書の写真を見た瞬間に、直感的に青だと感じた。


やっぱり、爽やかなイメージだからかな。


白い壁に、さり気ないブルーが山崎君に似合ってる。


『じゃあ、後でね』


『ちょっと待って』


部屋を出ようとしたその時、真剣な顔で山崎君が私を呼び止めた。
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