優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
常に私を気遣ってくれてる颯君、本当に優しい。


最初は、まず鉛筆でデッサンしてるようだった。


私を見て、キャンバスに向かって描いて…


そして、また私を見て…


しばらくはその繰り返し。


鉛筆を動かす指がとてもしなやかで、その手に色気を感じずにはいられなかった。


真剣な眼差しの颯君、今日はなぜかとても大人びて見える。


きっと、この人の魅力は、絵を描いている時に最大限に引き出されるのかも知れない。


『結姉。すごく…綺麗だよ』


え?


急に何を言うの?


『本当に綺麗だ…』


『ちょっとやめてよね。大人をからかわないで。私、綺麗なんかじゃないし。お世辞言ってもお家賃は安くならないわよ』


思わず冗談を言って笑ってみせた、これは、完全なる照れ隠し。


なのに…


颯君は何も言わない。
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