優しい愛に包まれて～イケメンとの同居生活はドキドキの連続です～【リニューアル版】

『嫌だ！結菜と別れるなんて…嫌だよ…俺、こんなに結菜のこと』


『お願い。それ以上は言わないで』


『結菜！あんまり俺を怒らせない方がいいぞ！』


私のセリフに被せるように怒鳴った川崎君の言葉が胸に突き刺さる。


背筋がぞぉっとする感覚が私を襲う。


『ねぇ、どうしちゃったの？』


本当に…


川崎君のこんな声、初めて聞いた。


『結菜がその気なら俺にも考えがある』


そう言って、電話が切れた。


どうしよう…


一体、どうするつもり？


怖い…


でも、自業自得だよね。


川崎君は独身でも、私には旦那がいたんだから不倫になる。


それを承知で…


私は、川崎君と寝たんだから。


度重なる旦那の浮気の仕返しだとしても、やっぱり許されないことだったんだよね。


今頃、後悔しても遅いよ。


川崎君にも…悪いことしちゃった。


巻き込んだのは私。


あの頃、完全に自分を見失って、もうどうなっても構わないって、そう思って生きてたから…


ああ、でもこれからどうやって自分のしたことに決着をつけたらいいんだろう？


誰にも言えないし、相談も出来ないよ。


こんなこと…こんなバカなこと…