優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
『ちょ、ちょっと…大人をからかわないで』


『僕も…一応、大人です。あなたと11歳しか変わらない』


『しかって、10以上も違うんだよ。十分離れてるよ』


私は、少しうつむいた。


『結菜さん、行きましょう。レストランに』


あっ…嘘。


文都君が、スっと私の手を握った。


こんなことするなんて、かなり意外だったけど、でも…


何だか、その大きな手に温もりを感じて幸せな気持ちになった。


しばらく歩いて、文都君はゆっくり手を離した。


『ここです』


『あっ…ここ…素敵なところだね』


手に感触が残ってて、まだ少しドキドキしてる。


『レストラン、今日は結構空いてます。良かったです。さあ、どうぞ』


そう言いながら、文都君がイスを引いてくれた。


優しくて紳士的だ。
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