優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
それから数日して、私の絵が完成した。


すごく素敵で体が震える。


完成前から最終工程は見ずにいたから、あまりの出来栄えに驚いた。


『これが私?こんなに素敵な人が私だなんて、ちょっと綺麗に描きすぎだよ』


すごく恥ずかしくて申し訳ない気がした。


『見たままだから。もちろん、気持ちも込めた。結姉のみんなを包む優しさ、みんなを元気づけようとする明るさ、そして…時々見せる寂しさも。全部、ここに込めたから』


颯君…涙が出そうなくらい嬉しいよ。


『ありがとう、こんなに素敵に描いてくれて。でも、この絵はどうするの?』


『この部屋に飾っておく。イーゼルに立てたまま』


『そうなの?いつか…この絵、私にちょうだい』


『さあ、どうしようかな』


『意地悪なんだから』


私は、颯君と笑い合った。


本当にありがとう、嬉しいよ、絵が完成して。


『今度は料理。料理教えてよ』


『颯君、料理好きだもんね。うん、いろいろ手伝ってくれたら嬉しい』


『じゃあ、エプロンだな、次は。明日買いにいってくる』


『うん、いいね。でも、颯君も忙しいんだから、あまり無理しないでよ』


『無理なんかしてないよ。毎日楽しく過ごしてる』


『…なら…良かった』


颯君との温かいやり取り、その秘密はこの胸の奥にしまって…また明日から頑張っていこうと思った。
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