優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
『同居人だとか言って、2人で部屋にこもって何してるんだか。大人って…いやらしい。大家さんは結婚してるんでしょ?最低です』


『待ってよ、私、ひなこちゃんが思うようなことはしてないから』


そう言った瞬間、颯君に抱きしめられた感触が身体を駆け巡った。


だけど、そんなことは言えない。


『私、颯君が好きです!ここで会ってからずっと。話してるうちにどんどん好きになりました。なのに大家さんが誘惑するから…颯君、私のこと全然見てくれない』


ひなこちゃん…


颯君のことが好きだったんだ。


『泣かないでひなこちゃん。私達はそんな仲じゃないし、誘惑なんて本当にしてないから』


『信じません!もうこれ以上、颯君に関わらないで。私、颯君のこと絶対あきらめないから』


そんなこと言われても、私はここの大家だよ、同居人と関わらないなんてできないよ。


もう、どうしたらいいの?


『結菜ちゃん、どうしたの?』


キッチンに降りて呆然としてた私に、祥太君が声をかけてくれた。


『あ、ううん、何でもない。どう?練習上手く進んでる?』


祥太君は数日後にコンサートを控えていて、練習がハードみたいだった。
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