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••結婚のご挨拶


悠人の父・誠、母・百花は、

可愛くて若い希空に
悠人がバツイチなのが申し訳なく
詫びながら、悠人の事を
希空によろしくお願いします。
と、頭を下げた。

希空は、悠人の両親が
とても優しくて涙を溜めながら
「はい。
私の方こそ、宜しくお願いします。」
と、頭を下げた。

ご両親は、やはり私の母の気持ちを
考えると·····心配されていた。

希空は、ひかりにも連絡して
母・茜と二人に悠人を会わせた。

悠人は、
「私は、一度結婚をしています。
前の妻とは、きちんと離婚していますが
バツイチの上、
希空さんより五才年上です。
ですが、希空さんを大切に大事に
心から思っています。
こんな私ですが、希空さんとの
結婚をお許し頂けませんか?」
と、母・百花に向けて
頭を下げると
「神田さんの気持ちは良くわかりました。
私は、バツイチの方がダメだとは
思ってはいません。
希空が幸せなら構わないと···
ですが、神田さん
もう一度、お訊ねしますが
前の奥様には、未練はないのですね?
一度は、愛しあって結婚した
されたのですよね?」
と、言う母に
「お母さん!!」
と、希空が言うと
悠人は、手で止めて
「いや、いいんだ。
お母様の心配はごもっともだから。
前の妻とは、結婚して二年で
離婚をしました。
当時彼女は、妊娠しているにも
関わらず、私が何度も注意しても
きかず仕事・仕事で
その為、無理をし過ぎて流産しました。
それからは、私達はお互いに
お互いを思いやる事もなく
会話すらなく離婚に至りました。」
と、話す悠人さんの顔は
悲しみに包まれていた。

私は、悠人さんの離婚に
至った話を初めてきいて·····

母やひかりの前で
悠人さんを抱き締めると
悠人さんの体に力が入ったが·····

お母さんからは、
「二人の結婚は認めます。
希空は、私と夫の大切で大事な娘です。

ですから、

希空を泣かすような事がありましたら、
ただではすまないと言うことは
頭の済みに置いて下さいね。」
と、言ってくれたから
悠人さんは、母に
「ありがとうございます。
必ず幸せにします。」
と、言って頭をさげた。
私も
「お母さん、ありがとう。」
と、言うと

ひかりは、私を見て
「良かったね。」
と、言ってくれて
私もひかりを見て頷いた。

まだ、具体的な日取りや
入籍は決まっていないが
一緒に住む事を母に
承諾して欲しかったから
悠人さんが、挨拶を先にしたい
と、言ってくれた。

それからは、母とひかりと
悠人さんと私で
いろんな話しをしながら
母が作ってくれた夕飯を食べた。
悠人さんは、ひかりに
「可愛い希空を見ることが
出来ました、ありがとうございます。」
と、言うから
三人が大笑いをするから
私ほ、真っ赤になっていた。


母は、この時
何か感じる物があったのだろうか····
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