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㈨

••元妻からの連絡

何度も連絡するが
希空から返事もなければ
既読にもならず
まして、折り返しの電話もない

どういうことだ？

いつから····

いすずから·····お礼にと食事に
誘われた日から····か····

だが、知人と食事に行くと
きちんと話した。

希空は、
「行ってもよい。」
と、言ってくれた。

昨日も、知り合いだから
手を貸しただけだ。

希空もいたし
ちゃんと見ていたはずだ。

悠人は、
自分は元嫁で気持ちもない。
だが、間近で見ている希空は
そうではないとは、思っていない。

まして、自分の中では、
元嫁を知人と言ったのも
知人だと思っていたからだ。

まったく、自分に非がないと
思っている悠人だから
質がわるい······

翌日早目に会社に向かうが
希空は、体調不良で休みだと
言われて
婚約者なのに知らないのか
と、言うような目で見られたから
出張だったから会えてないのだ
と訊かれてもいないのに
話していた。

それからもLINEをする
❬　体調悪いときいた
どこにいる？　❭
❬　どうして、連絡くれないんだ？　❭
❬　希空、心配してる。
　　　　　　　　連絡くれ。　❭····と。

仕事を片付けて
希空の部屋に行くが不在だった。

自分の家にも帰ったが
やはり、来ていない。

実家かと思い
希空の母・茜さんに連絡をした。
「神田さん？」
「はい。出張から帰ってきたら
希空さんが体調不良で休んだと
きいたのですが、そちらに
帰られてますか？」
と、出張を強くだして訊ねると
「いえ、私も忙しくて
家に帰ってないけど。
家に帰ってくるときは
連絡あるはずだけど。
希空の部屋にもいないのですね？」
と、言われて
実家でも無いんだと落胆していると
茜さんから
「あてがあるから確認してみます。」
と、言われたから
「お手数おかけします。」
と、言って電話を切った。

所在がわかったら連絡してくれると
言ってくれたが·····

何がどうなっているのか
わからずに
まんじりとしない夜が過ぎた。

いすずからショートメールで
『本当にごめん。
明後日、病院に行くから付き合って
くれる？』

あいつは、前回も
怖いと行かなかったらしい······

だけど、行く気になったか
と、思い
『わかった。何時にいく？』
と、訊ねると
『会社に顔をだして11時位に
あなたは、それで大丈夫？』
と、きたから
『大丈夫。』
と、返した。

病院に行けないのは
俺のせいでもある。
朝、希空と話してから
行こうと思っていた。