行き着く先は・・

••課長倒れる


転勤してきた課長は
やり手の方で
今までのやり方に
新しい風を入れてくれたり
私や早瀬主任の労を労ってくれたり

第一と第二では
忙しい時期がバラバラだが
神田課長は、毎回どちらにも
あわせてくれていた。

社内からも、経理の中でも
神田課長を尊敬したり
独身であるために
狙って、アプローチを
かけて来る人が続出していた。

「なぁ、青山は、独身なのに
   神田課長に興味ないの?」
と、ランチが一緒になった
早瀬さんから訊かれ
「尊敬はしていますよ。
仕事もやり易くなりましたし。
でも、恋とか愛とか
よく、わからないんです。」
と、言うと
「青山は、綺麗で可愛いから
狙っている社員が多いのに
ことごとく断っていると聞いたけど。」
「嘘ですよ。
告られた事ありませんから。」
と、言うと
「えっ、本当に。」
「はい。では、お先に。
早瀬さん、ゆっくり食べて下さい。」
と、言って更衣室行き
歯磨きと簡単に化粧直して
部署に戻ると
課長は、席について仕事をしていたから
「休憩とられたのですか?」
と、訊ねると
「あ~、まだだ。」
と、答える課長に
「食事されて下さい。」
と、言うが動こうとしない
課長にため息をつきながら
私は近くのお弁当屋さんに行き
御茶とおにぎりを買って
部署に戻り
課長の机に置くと
課長は、顔を上げて
「すまん。」
と、言うから
「倒れられたら困りますから。」
と、私が言うと
課長は、情けない顔をしながら
笑っていた。

そんな事が度々あったが
昼は、何とか少しは
食べていたが
朝は早くから、
夜は、私達より遅くまで
仕事をする課長が
体を壊さないわけもなく
赴任して10ヶ月を過ぎた時に
課長が朝出社しなくて
早瀬さんと私が交互に電話をして
やっと、体調の悪いのを確認した。

早瀬さん率いる第二経理課が
忙しい時期で
私が課長の様子を見に行く事に
なった。

はぁっと、ため息を付き
必要なものを薬局で購入して
食べ物も買ってから
住所を書いた紙を見ながら
歩みを進めた。

早瀬さんが
できたら鍵を開けて置いて
下さいと電話の時に
伝えていたが
理解してあるかはわからない
との事だ。

閉まったいたら
ドアにかけて帰ろう
メールか電話をすれば
よいだろうと
思っていたら

20階建てのマンションが現れた。
コンシェルジュとかいる
マンションではないが
立派な建物だ。

課長の部屋は17階だ。
エレベーターは二基あり
一基を使い上がっていく

15階から上は、2LDK、3LDK
下は1LDKとなっているらしい

早瀬さんからの·····
プチ情報だが·····
ちなみにセキュリティ解除も
早瀬さんから····
まぁ、他言はしないが····複雑だ····
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